大企業では当然(?)と言える「従業員退職金制度」
中小企業でこの制度をキチンと採用しているところって、いったいどのくらいあるんでしょうか?
ちなみに私が今現在担当している法人さんの中で、「従業員退職金規程」を整備しているところは1社もないです。
規程は整備しないで、外部拠出である「中小企業退職金共済」をかけているところがパラパラある程度です。
当然ながら(?←大手事務所だったら、そんなことはないと思うけど)、私が今現在飼われている税理士事務所にも、そんなものは一切存在しておりません。わずかに「中退金」をかけてくれているらしいが・・・・。
個人事業者や中小企業が何故、退職金制度を採用しない(退職金規程を整備しない)かについては、いろいろと理由があるかと思われますが、
要は、
①規程で定めるところのまとまった「カネ」を準備しておけないから(将来の退職給付債務が膨らんでしまうのを嫌がっている)
②辞めてしまう社員はその後その会社に貢献するワケじゃないから、そんな奴に使うカネはムダだ・勿体無いなどと考える経営者が多数いる(?)から
etc、じゃないかと・・・・・。
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すみません、個人的な主観がかなり入ってるかも?
で、本日は何でこんなことを記事にしたかと申しますと、
昨日、例の業績が好調な会社の社長さんから退職なさる従業員さんの退職金の件で、電話があったからです。
当然ながら(?)、この会社にも退職金規程は存在しておりません。
法令でも「退職金を支給しなくてはならない」なんて書いておりませんので、本来は支給する必要などないのです。
ただ、事前に私は社長さんから「1ヶ月分程度の退職金は支給しようかと思う」と聞かされていたので、てっきりその件だと思っていたら、
「あの社員はパートから社員になってまだ2年だけど、世間相場からするとどうなの?」と、支給額を迷っているようでした。
~規程は存在していないし、社長さんが決裁権者なのだからすべて社長さんの胸先三寸。会社の資金繰りと相談しながら、「お好きにどうぞ!」~
と思ったけど、そんなことを口に出すことができなかったので、
「世間相場では、勤続3年未満の社員には規程により支給されないケースが多いようです」と回答いたしました。
退職金規程がある一般的な企業では、勤続3年間程度では功労(?)の意味合い的な退職金を支給するまでまだ会社に貢献しないだろう、という理由(?)から、支給されないケースが多いようです。
実際に私が大学を卒業して最初に勤めた会社でも、勤続3年未満の退職者には退職金は支給されませんでした。
しかしなぁ~、こういう問合せをお客さんからされると、
「やっぱ退職直前の決済権者(経営者)に対する心象がすべてなのね?バリバリに恣意性が介入しててなんか空しいね」などと思っちゃいます(←自分自身が現在労働者だから、労働者側的に物事を見ているかも?)