死んだダンナから相続した別荘を売ったので相談したいと言われ、必要資料を提示して来訪を待っていたにもかかわらず、その後、音信なしだったもんで放置していた近所のお婆さん、こんな時期になってから事務所に来たいと言い出してやってきた。
何の特例計算も絡まない概算取得費5%の単純譲渡、こりゃ「ごっつぁん」かぁ?と思っていたところ、何やら電子申告された申告書の控を持参してきた。
資料持参で税務署の相談会場に行って、やってもらっちまったらしい。
「はぁ?もう終わってんじゃない!」
「100万円くらい納めるようなことを言われたので・・・」
「で、ウチに何しに来たのよぉ?あとは納税するだけですよ」
「もっと引ける経費があるんじゃないかと思うのよね」
と、譲渡に伴って支出した細々とした領収書を見せられる。
「はぁ?税務署行ってやってもらったときに、何でこれを提示しないのよぉ?」
ったく、ワケが分からん。
これだから年寄りは嫌なんだよなぁ。
細々とした領収書を見たけど、ありゃダメだわ。関係ないものばかり。
電子申告された申告書を見ると、「譲渡対価−5%−仲介手数料」で計算されてる。
あと引けるものがあるとしたら印紙代くらい?
仲介手数料だけが引いてあるということは、細々とした領収書も持参したけど、ダメだとハネられたんだろう。
ますますワケが分からん、いったいこの婆さんはウチに何をしに来たんだか?
つーことで、丁重にお帰りいただく。
譲渡があったので、今年の後期高齢者保険も介護保険もハネ上がることと思われ。
きっとそのことも分かってないんだろう。
譲渡収入がまるまる手元に残るなんてことはないのにね。